【発症87日〜91日目】高濃度ビタミンC点滴、推進派、根拠が無いとする派
GW周辺の、ペインクリニックのお休みに合わせて、高濃度ビタミンC点滴25gを試しています。それは、
突発性難聴に新しい治療法
という見出しの記事を見つけたからです。
突発性難聴で入院中に、ステロイド点滴と並行して、高濃度ビタミンC点滴を、10日間連続でする治療法で、聴力改善に効果があったという記事でした。
えっ、ほんまに?ヽ( ̄д ̄;)ノ=3=3=3と、飛びついたワケですが‥。
上頸神経節ブロック注射が、GWのお休みで受けられない間、他に出来る治療も無いし、何かせずにはいられないので、10日間連続は無理でしたが、飛び飛びで、10回してみました。
2〜3回点滴をしただけで、美白効果、肌の柔らかさ、肌のきめ細やかさ、血管のしなやかさ、などに効果が出たように思います。シワは伸びませんでしたがd( ̄  ̄;)
でも見た目に変化があるということは、耳を含む内臓にも効果があったということでしょうか?
その記事には、突発性難聴の治療法として、紹介されていましたが、高濃度ビタミンC点滴の、議論の中心は、がん治療です。
効果があるとする推進派
十分な根拠が無いとする派
など意見は分かれるようです。
ここからは、十分な根拠が無いとするお話です。
高濃度ビタミンC点滴は信憑性に欠ける❓
栄養疫学者の今村文昭先生(英国ケンブリッジ大学 MRC(Medical Research Council)疫学ユニット)の、高濃度ビタミンC点滴についての考察が載っているサイトを見つけました。
医学書院/週刊医学界新聞(第3235号 2017年08月07日)
抜粋します⬇️
◎栄養に関する研究の質は玉石混交。情報の渦に巻き込まれないために,栄養疫学を専門とする著者が「食と健康の関係」を考察します。
[第5話]高濃度ビタミンC点滴療法
その効果について,臨床で活かせると判断できるエビデンスは皆無です
VitC点滴療法を含め多くの代替医療について否定的な方は多いでしょう。その一方で代替医療を推奨する団体が学術雑誌を発刊し,論文を載せ,都合よく選択した情報をもってエビデンス有りと主張しています。まさにEvidence-biased medicineです。しかし,これも氷山の一角にすぎません。こうした事態が医療従事者,患者,その家族に周知され,患者が適正な情報と医療を受けられるよう法制度,情報環境が改善されることを願っています。
論文が学術雑誌に出たことをエビデンスの確立と考えることはできません。
ということですが‥、
驚いたのは‥
点滴療法を推奨する団体が、学術雑誌を発刊し,論文を載せ,都合よく選択した情報をもって、エビデンス有りと主張しています。
という所です。
利潤を追求するのは、当たり前ですが、団体を作り、自ら学術雑誌を発刊して、論文を載せているのですねΣ(・□・)
健康情報の「エビデンス」を鵜呑みにしてはいけない理由
がん治療における高濃度ビタミンC点滴療法は、臨床効果が十分に証明されたものでないこと。自由診療にあたるので、治療費が高額になり、各種保険も適応されない、という前提でのお話です。
第3回 健康情報の「エビデンス」を鵜呑みにしてはいけない理由 | ナショナルジオグラフィック日本版サイト
抜粋です。
◎テレビに出てくる専門家らしき人が、なにか断定的なことを言ったとしても、きちっとしたデータの裏付けがなければ、その人の「独自見解」にすぎない。〈臨床家の実感〉〈権威の長年の経験〉も同様だ。
◎「データの裏付けが必要」と知った上で、素人には判断のつかないデータを列挙し、「専門家のふり」をして発言する人もいるから注意が必要だ。
◎当然この研究ではビタミンC点滴療法の効果はわかりません。しかし論文ではあたかもビタミンC点滴療法の研究かのように記されています。これにはビタミンC点滴療法を支持するための作為が感じられます。著者らは過去の論文・論調でも総じて偏りが認められ,臨床でも点滴療法に関係しており利益相反が否定できません。
◎その上で、個別の研究テーマの事情を理解して、参照できるベストな研究はどれかを判断しなければならないのだが、これはさすがに「専門家」に頼らざるをえないだろう。ここでぐるりと一周して、では誰が専門家として信頼しうるかを、アマチュアがどう判断するかという問題に戻ってしまう。これは本稿の中で、画期的な解決を与えられない超難問だ。
‥エビデンスの信頼度にも、高低のレベルがあるのですね。それはそうですよね。でも論文などに載っていると、素人には判断がつかないし、効果があるんだなと思ってしまいますよね。。
くすりの話 130 「高濃度ビタミンC点滴療法」とは? – 全日本民医連
高濃度ビタミンC点滴の歴史
アスコルビン酸(ビタミンC)には抗酸化物質として様々な効用があり、高濃度を用いることで癌に対しても延命効果があることは、ノーベル賞を2度受賞した著名な化学者であるライナス・ポーリング博士やエイブラム・ホッファー博士などによって数十年前から報告されていました。(1960年代〜)
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メイヨークリニック(「全米の優れた病院」で上位にランクされ、患者は歴代大統領や各界のVIPが名を連らねる。)の追試ではこのような延命効果は認められなかった為に、高濃度ビタミンC療法の研究への関心はその後30年間封印されてしまいました。
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科学的な根拠に乏しいとして、学会の権威者からは否定され続けてきましたが、2005年に、米国国立衛生所(NIH)の科学者らにより「高濃度アスコルビン酸(ビタミンC)の静脈内投与は、ガン細胞に対して抗癌作用をもつ」という科学的根拠にもとづいた研究論文が発表されました。この論文が発表された事により、超高濃度ビタミンC点滴療法は再び注目を浴びるようになりました。
リオルダンクリニック(米国のカンザス州にあるクリニック)のリオルダン先生が、2005年に「高濃度ビタミンCはがんを殺す」と言う論文を発表し、注目されるきっかけとなりました。
抗ガン作用を期待した場合の点滴回数は?
リオルダンクリニックでの標準的な治療法(リオルダン・プロトコール)では、最初の6カ月間は週2回、次の6カ月間は週1回、2年目は月2回、それ以後は月1回の頻度で点滴することを勧めています。治療内容により、ビタミンCの量が50g〜増えていきます。突発性難聴では、20gを10日間でした。
通常、高濃度ビタミンC点滴療法は1回につき2~4万円ほどが相場で、数年続けるためかなりの経済的負担になります。その市場は途方も無い金額でしょうね。保険適用外なので費用は全て患者の自己負担です。
まだ研究中なのですね‥
今村先生から、抜粋です。
ビタミンC点滴療法は、今後も研究が必要という段階であり,患者さんに偏った考えを伝えるのはNGです。
ですが、沢山の病院のHPを覗くと、、
- 静脈から有効成分を直接体内へ入れるため、血中濃度が上昇し、成分が効率的に働くのです。
- 細胞を酸化させて、病気や老化の原因となる、活性酸素を中和します!
- 高濃度ビタミンC点滴を美容と健康のベースアップに!!
などと、大々的に謳われています。
- 疲れやすい、不眠に悩んでいる、風邪をひきやすい。肌のくすみ、シミが気になる、肌にハリ、艶が無い、肌荒れやニキビがある、アトピー、アレルギー性皮膚炎がある。鼻炎、花粉症などの症状がある
- 抜け毛が増えている、お酒を飲む機会が多い、喫煙している
などなど、めちゃめちゃ沢山ですね、広範囲にわたります。エビデンスレベルは低いかもしれませんが、突発性難聴にも、勧められていますよd( ̄  ̄)
本当のところはわかりません‥
ネットでもどれが真実で、どれがフェイクニュースかなんて、個人的に判断するのは難しいですものね。。
高濃度ビタミンC点滴を試してみて、見た目に変化はありましたが(2週間程で元に戻っているみたいです?)聴力に変化があったかと言えば、わかりません。
でも私の場合、発症から2ヶ月半で試していますし、しかも10日間連続ではありません。発症間も無い患者さんであれば、効果があったのかもしれません。
利益追求で、まだまだ研究中で、実際はどうなのか不明だとしても、治療法が無いので、何とも言えません。こればかりは、自分の体で試すしかありません。本当に自己判断になりますね(; ̄ェ ̄)
何が正しくて、信頼できるのか?決定的な治療法が無いので、結局は自分で探し、選ぶしかないようです。
高濃度ビタミンC点滴、10回試したので、自分の中では一段落しましたが、突発性難聴には治療法がありませんので、これからは、1ヶ月に1〜2回のペースで、腎機能をチェックしつつ、続けて行く予定です。
発症87日目
高濃度ビタミンC点滴8本目(内科でなく高濃度ビタミンC点滴をしている耳鼻科を発見したので行ってみました。費用も1番安価で1回25g8,000円です。)
発症88日目
午前中上頸神経節ブロック注射40本目、午後から高濃度ビタミンC点滴9本目(予約していたので内科にて)
発症89日目、治療お休み
発症90日目、上頸神経節ブロック注射41本目
発症91日目、高濃度ビタミンC点滴10本目(予約していたので内科にて)
?豆知識?
新しく見つけた耳鼻科先生から「ビタミンCの瓶が25g入りだから、12.5gとかそれより少ない設定がある病院のビタミンCは、どうかな。」とのことでした。鮮度が落ちるとか、質が落ちるってニュアンスでした。ご参考まで。
テーマが大き過ぎて(-。-;今回長くなりました。
新しい年、穏やかに過ごせる一年になりますように。。